開館10周年記念 画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン

展覧会

19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」。その画家たちが描いた「こども」とは?油彩画や挿絵本、写真など約100点を展示。

三菱一号館美術館の開館10周年を記念して開催される展覧会、その第一弾です。本展では、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追及した親密なテーマの中から「子ども」に焦点があてられます。

展示作品から当時の都市生活や近代芸術と「子ども」との関係を検証。フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および三菱一号館美術館の所蔵品から、ボナール、ヴァロットン、ドニ、ヴュイヤールらナビ派を中心とした油彩・版画・素描・挿絵本・写真など約100点が展示されます。

また開館記念日である4/6(月)には楽しい様々な記念イベントが行われます。詳細は公式サイトをご確認ください。

 

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@mitsubishi_ichigokan_museum 「印象派からその先へ」展にお越しいただいた皆様、ありがとうございました! 次回は2月15日より、開館10周年記念展第一弾「画家が見たこども展ーゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」を開催します。 出品作品から、子どもたちの賑やかな様子が伝わってくる一枚をご紹介。シニカルなタイトルにもご注目ください。 フェリックス・ヴァロットン《可愛い天使たち》1894年 木版/紙 三菱一号館美術館 #三菱一号館美術館 #東京 #丸の内 #画家が見たこども展 #ナビ派 #ヴァロットン #わちゃわちゃ

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画家が見たこども展の概要

2020年に開館10年目を迎える三菱一号館美術館は、丸の内に位置する美術館として都市と芸術のかかわりにスポットをあてた企画や、建物の特性を活かした親密なテーマによる展覧会を数多く開催してきました。

10周年を記念する本展では、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求した親密なテーマの中から「子ども」に焦点をあて、都市生活や近代芸術と「子ども」との関係を検証します。

フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および当館の所蔵品から、ボナール、ヴァロットン、ドニ、ヴュイヤールらナビ派を中心とした油彩・版画・素描・挿絵本・写真等約100点により展覧します。

印象派に続く世代の芸術家グループ「ナビ派」

ナビ派は印象派に続く世代の芸術家グループで、1888年から1900年頃のパリで起こった芸術運動の一つです。主要メンバーには、パリの画塾アカデミー・ジュリアンの生徒だったポール・セリュジエ(1864-1927)、ピエール・ボナール(1867-1947)、モーリス・ドニ(1870-1943)、エドゥアール・ヴュイヤール(1868-1940)、そして後に加わったフェリックス・ヴァロットン(1865-1925)らがいます。

ナビ派とゴーガン・ゴッホ

ナビ派はゴーガンの総合主義や、対象を太い線で囲みその中を平らな色面で塗るクロワゾニスムに影響を受ける一方、ファン・ゴッホもまた若い芸術家たちを魅了しました。とりわけ二人の画家が力強い色彩や単純化された素朴な表現で描き出す「子ども」は、ナビ派の作家たちにもインパクトを与えたことでしょう。

 

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三菱一号館美術館では、「画家が見たこども展」を開催しています。 今回、音声ガイドで展覧会の作品解説をご担当くださったのは、声優の内田雄馬さん。 内田さんは、美術館の音声ガイドは初挑戦とのこと。本展覧会の出品作品では、ヴュイヤールの《赤いスカーフのこども》が気になったそうです。 ご来館の際には音声ガイドをご活用いただき、展覧会の理解にお役立ていただければ幸いです! #三菱一号館美術館 #音声ガイド #ヴュイヤール #内田雄馬 さん #声優 #画家が見たこども展 #ヴァロットン #ドニ #ボナール

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画家が見たこども展の作品

路上の光景、散策する人々

ナビ派の画家たちは、都市とその活気に魅了され、大通りの雑踏に着想を得て数多くの作品を制作しました。彼らは都市生活者として、パリの街を隈なく散策し、街路で繰り広げられる光景を注意深く見ている観察者でした。日常の中に近代性(モデルニテ)と詩情を探し求めたナビ派の作品では、子どもたちの優しさと生命力、そして興奮と「小悪魔性」が綯い交ぜとなって、その光景が豊かなものになっています。

都市の公園と家族の庭

パリ生活において、公園や庭は自然の光景と生き生きとした人々が調和する場としてナビ派に好まれた理想的な主題でした。遊ぶ子どもたちや、会話を楽しむ家政婦や女性たちで賑わう庭園の様子を、それぞれの画家が独自のアプローチで描き出しています。庭園は外界から保護された「閉じた世界」として、画家たちが子どもの諸相を描くための格好の題材となったのです。

家族の情景

ナビ派の画家たちは自分を取り巻く家族を題材にして、子どものいる日常がもたらす幸福と喜びを繰り返し描きました。なかでもドニは自身の9人の子どもたちを数多くの作品に記録し、ボナールは妹のアンドレの子どもたちを、ヴュイヤールは姉のマリーの娘を題材に、家族が共に過ごす愛情に満ちた時間を描き出しています。

挿画と物語、写真

ナビ派は子どもを描いただけでなく、子どもたちの活動にも関心を抱き、彼らのための作品として塗り絵アルバムや楽譜の挿絵、物語の挿絵本なども手掛けました。一方、常に新しい技術に敏感だった彼らは、持ち運び可能なカメラを愛用し、身の回りの子どもたちの姿や家庭の幸福な情景を写真に記録しました。

 

開催期間 2020/02/15(土) ~ 2020/06/07(日)
最寄り駅 二重橋前〈丸の内〉駅(徒歩3分) / 有楽町駅(徒歩6分) / 東京駅(徒歩5分) / 日比谷駅(徒歩3分)
会場 三菱一号館美術館
時間 開始:10:00
終了:18:00
備考:祝日を除く金曜、第2水曜、4/6(月)と会期最終週平日は21:00まで
※入館は閉館の30分前まで
料金・費用 一般 1,700円、高校・大学生 1,000円
※小・中学生無料
お問い合わせ ハローダイヤル
電話番号:03-5777-8600
オフィシャル
サイト
開館10周年記念 画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン
休館日 月曜日
※ただし、祝日・振替休日の場合、開館記念日4/6、会期最終週6/1と、トークフリーデーの3/30、4/27、5/25は開館

出典:画家が見たこども展 公式サイト